1.地球温暖化について学ぼう

地球温暖化って何?

地球の気温が長い期間にわたって上昇する現象のことをいいます。この地球温暖化には、「温室効果ガス」と呼ばれる気体が大きくかかわっていますが、これは次で説明しましょう。

地球温暖化と温室効果ガスの関係は?

地球は、太陽からの光によって温められ、地球から宇宙へ逃げる熱を「温室効果ガス」がつかまえることで、人間を含む生物が生きやすい温度に保たれています。しかし、温室効果ガスが増えすぎると、地球にとどまる熱も増え、気温が上昇してしまうのです。

温室効果ガスが増える主な原因は?

温室効果ガスにはいくつか種類がありますが、代表的なものは「二酸化炭素」と「メタン」です。二酸化炭素は、自動車や飛行機を動かしたり、電気を作ったりするのに使う化石燃料(石炭、石油、天然ガスなど)を燃やすことや、ゴミを燃やすことで、たくさん発生しています。メタンは、牛や豚などの家畜のゲップに含まれるほか、天然ガスを掘り出すときにも出ています。

地球温暖化が進むとどうなるの?

①南極と北極、高山地帯などにある氷や氷河が溶けて海に流れ込むことで、海の水位が上がり、海沿いの低い土地や小さな島などが海に沈んでしまいます。②極端に暑い日が続いたり、豪雨や台風が増えたりして、異常気象による災害も増える可能性があります。③気温の上昇が農業に影響を及ぼしたり、海水温の上昇が漁業に影響を及ぼしたりして、食べ物が少なくなるおそれがあります。④北極や南極、高山などの寒冷な場所で生きている動植物は、気温の上昇による環境の変化で、数が減っていくおそれがあります。

対策をしないと未来はどうなる?

すでに世界の気温は、産業革命前の水準に比べ約1℃上昇しています。このまま気温が上がり続けるか、あるいは上昇を止められるかの境目が、「2050年に1.5℃上昇」以下におさめられるかどうかだと言われています。

世界の取り組みは?

日本も参加している国連気候変動枠組条約締約国会議(COP)で、「気温上昇を1.5℃以下に抑えるためには、2030年までに世界全体での二酸化炭素排出量を2010年の水準に比べてほぼ半減させ、2050年までに実質的にゼロにする」という目標が掲げられました。COPに参加している国々はこの目標を達成するため、協力して取り組みを進めています。

多摩市の取り組みは?

地球温暖化をめぐるこうした世界の情勢を受けて、多摩市と多摩市議会は共同で、2020年6月25日に「多摩市気候非常事態宣言」を表明しました。そこでは、「2050年までに二酸化炭素排出実質ゼロの市を目指すこと」「プラスチック削減方針を立て、使い捨てプラスチックの使用を削減すること」などを掲げています。

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